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2018年07月18日

特商法の新たな禁止規定の衝撃!(No.2)

新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 昨年はネットワークビジネス(NB)業界で、年商数十億~数百億円規模の企業に対する大型行政処分が相次ぎ、業界を震撼させました。

2016年3月3日に、マイタケの健康食品のNBをおこなうM3(エムスリー)に対して、東京都が9カ月間の業務停止命令を出したのを皮切りに、3月9日にはNB大手のナチュラリープラスが消費者庁から9カ月間の業務停止命令を受けました。

その後、IPSコスメティックスやジャパンライフへの処分が続きましたが、いずれも大型企業の処分といってよいでしょう。

 特商法(特定商取引法)違反で行政処分を受けると、NB企業は、事業を継続するうえで、極めて深刻なダメージを受けることになります。

 また、特商法の対象は、主宰企業に限られているわけではありません。
ですから、違法な勧誘をしているNB会員(販売店)は、一人ひとりが行政処分を受けたり、逮捕されたりする可能性もありますし、実際にNB会員が処分を受けたり、逮捕されたりした実例もあります。

■懲役刑は2年から3年に

 2017年12月施行の改正特商法では、さらに厳罰化が進むことになります。
前号でも触れたように、不実告知等に対する法人への罰金額の上限を300万円から1億円に引き上げるほか、業務停止命令の最長期間が1年から2年に延長されます。
業務停止命令違反に対する懲役刑の上限も2年から3年に引き上げられます。

 さらに、今回の法改正の大きなポイントといえるのが、「次々と法人を立ち上げて違反行為をおこなう事業者への対処」を定めたことです。

 具体的には、「業務停止命令を命ぜられた法人の取締役やこれと同等の支配力を有すると認められるもの等」(営業部長や外販部長も含まれます)に対して、「停止の範囲内の業務を、新たに法人を設立して継続すること等」を禁止するとしています。
つまり、業務停止命令を受けたさいに、新たな看板をかけた別会社を立ち上げて、規制逃れをすることは許されないということになります。

 なお、これに違反した場合の罰金は、法人の場合3億円以下と定められており、個人にも3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されることになります。

 いずれにせよ、たった一人の販売店の、たった一つの違法行為が、どれだけ会社に迷惑をかけ、かつ自分自身のビジネスを危険にさらすことになるのかを、この禁止条項の設定によって理解していただけるでしょう。

 次号以降では、どのような行為が特商法違反に当たるのかを、実例をあげながらみていくことにしましょう。

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