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2019年11月22日

「薬機法」違反の行政処分に課徴金を加える動きが!(No.15)

新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 医薬品や医療機器などについて規定する医薬品医療機器等法(薬機法、旧薬事法)に関連して気になる動きが出てきました。
どうやら薬機法に課徴金が導入されることになりそうなのです。

 厚生労働省は現在、薬機法の改正に向けて、専門家の集まる検討会で議論を重ねています。検討会の中では、多くの専門家委員から、「薬機法への課徴金導入」を求める声が挙がっており、他の委員からも反対意見は出なかったということです。

したがって、課徴金導入の可能性がかなり濃厚になったとみてよいでしょう。

 しかも、ある業界専門紙が、「早ければ2019年の通常国会にも、課徴金制度を盛り込んだ薬機法改正法案が提出される見通し」と報じているほど、早急な措置が取られるようです。

「やり逃げ」は許さない!?

 刑事罰としての「罰金」とは違い、「課徴金」処分は、厚労省など行政側の判断で下すことができます。
刑事罰に比べて、より手軽に処分がおこなえる、ともいえるでしょう。

法改正後は、薬機法違反があった場合、逮捕され刑事罰に問われたうえで、課徴金までかけられるという「泣きっ面に蜂」パターンになる可能性もあります。

 導入の背景には、「やり逃げ」批判があります。
医薬品や医療機器などの広告に違法性があった場合には、これまでも刑事処分や行政処分が用意されており、必要に応じて、処分がおこなわれてきました。

ただ、違法な広告で得た収益は、罰を受けても違反事業者の手元に残ってしまうという問題点がありました。

 そこで、違法に得た収益を吐き出させる方法として、課徴金制度を導入しようというわけです。

 課徴金導入のメインターゲットとして想定されているのは、現在のところ医薬品です。
ただ、薬機法では、医療機器(レベラックシリーズ!)や医薬部外品、化粧品についても規定していますから、こうした分野にも広く課徴金が導入される可能性があります。

健康食品も課徴金の対象!

 健康食品についても例外ではありません。
たとえ健康食品であっても、医薬品的効能効果をうたって販売したり、医薬品成分を配合したりすれば、「無承認無許可医薬品」と判断されます。

つまり「ガンが治る」などとうたって健康食品を販売した場合、「必要な承認も許可も得ていない違法な医薬品を販売した」と判断され逮捕されることになります。

 そうした薬機法上の違法行為があった場合、法改正後では、行政から課徴金がかけられる可能性が出てくるといえます。

 改めていうまでもありませんが、健康食品を伝えるとき、「効く」「治る」の表現は厳禁です。医療機器に関して表現する場合も、認められた効能効果の範囲を正しく理解し、その範囲の訴求にとどめるようにしましょう。

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