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2020年06月26日

「誰でももうかる」で業務停止15カ月!(No.22)

新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

※2019年4月に書かれた記事です。

 旅行会員権などのネットワークビジネスをおこなっているR社が先ごろ、経済産業省の地方ブロック機関として1都10県を管轄している関東経済産業局から、特定商取引法に基づき15カ月間もの長期業務停止命令を受けました。

 今回、違反行為として認定されたのは、
[1]勧誘目的等の明示義務違反、
[2]権利の内容の不実告知、
[3]特定利益に関する事項についての不実告知
――の3点です。

[1]に関していうと、同社の会員は、勧誘に先立って「ご飯でも一緒に食べませんか」などと告げるだけで、連鎖販売取引の勧誘であることや会社名などを明らかにしていなかったということです。

「常に宿泊可」と虚偽告知?

 今回、行政からとくに問題視されたのは、[2]の「権利の内容の不実告知」でしょう。

 同社の会員は、「提携先のホテルがたくさんあって、会員になればいつでも割引料金で利用、宿泊できる」「提携先のホテルの部屋数が多いので、会員ならいつでも割引料金で宿泊、利用できる」などと告げて勧誘をおこなっていましたが、実際には、同社が提携する宿泊施設の総室数は、会員数に比べて著しく少なかったということです。

 また、会員のみが利用できる国内の同社提携宿泊施設は存在しなかったとしています。
これがもし本当なら、長期間の業務停止命令を受けても文句のいえないところでしょう。

 今回の処分で皆さんに注目していただきたいのは、[3]の「特定利益に関する事項についての不実告知」の部分です。

関東経済産業局は今回、同社の会員が「誰かを紹介すれば自分にお金が入ってくる。元が取れるから大丈夫」などと告げていたことを法律違反と認定しています。

勧誘トークに十分注意を!

 「え、なぜこれが違反に?」と感じた方も多いのではないでしょうか。

関東経済産業局の説明では、「(入会すれば誰もがもうかるわけでもないのに)あたかも同社の会員になれば誰でも入会及び会員資格継続に必要な費用を上回る特定利益が得られるかのように」うそを告げたと認定したということです。

 厳しい内容ですね。
関東経済産業局では処分と同時に「若者をターゲットにした勧誘には要注意!」と題した注意喚起文書も公表しています。

その中では「友達を誘えば簡単にもうかる」「すぐに元が取れる」といった「おいしい話はありません」と断言。
「少しでも不安があれば、はっきりと断りましょう」と呼びかけています。

 「誰もが、簡単に、もうかる」と感じさせる勧誘トークは、今後厳しく処分されていく可能性があります。注意しましょう。

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