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2021年01月29日

目的を告げずにセミナーに誘うのは絶対NG!(No.29)

新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 中部経済産業局は2019年9月12日、健康食品をネットワークビジネスで販売するブレスに、特定商取引法(連鎖販売取引)に基づき、6カ月間の取引停止命令を出しました。

この行政処分からは学ぶべき教訓が多いので、詳しくみてみましょう。

 ブレスについて今回認定された違反行為は、
[1]氏名等の明示義務違反、
[2]勧誘目的を告げずに誘引した者に対する公衆の出入りする場所以外の場所での勧誘(「公衆の出入りしない場所での勧誘」という意味)、
[3]概要書面の交付義務違反――の3点です。

概要書面は忘れず渡す

 一番わかりやすい違反は、[3]の「概要書面の不交付」です。

勧誘のさいに会員が、概要書面を渡し忘れたケースがあれば、たった一人の会員の、たった1件の事例であっても、この違反は成立してしまいます。

勧誘のさいには、概要書面などの書類を、絶対に忘れることなく、渡すようにしましょう。

 [1]「氏名等の明示義務違反」については、少し前にも詳しく説明しました。

もう一度簡単に説明すると、特商法では、連鎖販売取引の勧誘に先立って、相手方に対して、
[1]社名・氏名、
[2]特定負担(仕事を開始するに当たって必要となる商品購入や入会金など何らかの金銭負担。
エナジックの場合、レベラックや還元ウコンΣを購入すること)が伴う取引の契約の勧誘が目的であること、
[3]商品・役務の種類
――の3点を明示しないといけないと定めています。

 今回の事例では、会員が、消費者に対して「将来ちょっと不安で、もう一個仕事始めたんやけど」「真剣に取り組んでやっている仕事だから、どうしてもお前と一緒にやりたい」「一回、話を真剣に聞いてくれ」
などとSNSでメッセージを送り、面会の約束を取り付けた行為が違反に認定されました。

 このことについて行政当局は「特定負担を伴う取引の勧誘であることが明らかではない」「商品の種類を明らかにしていない」
という理由で特商法違反だと断じています。

アポ取りの段階で、必ず3つの告知義務を果たすようにしてください。

勧誘目的は事前に告知!

 [2]の「公衆の出入りしない場所での勧誘」については、「初めて聞いた」という人もいるでしょう。

「公衆の出入りしない場所」というのは、一般の人が普通に出入りしない場所ですから、たとえば「ホテルのセミナー会場」などがそれにあたります。

勧誘目的を告げずにセミナーに消費者を連れ出すと、違反と認定されます。注意が必要です。

 今回のケースでは「〇〇っていうところで説明会的なやつをやってるんだけど、仕事の環境を見てもらいたいから一緒に行こう」
とSNSでセミナーに誘った行為が違反と認定されました。

勧誘目的を告げずにセミナーに連れ出す行為は、非常に危険です。
絶対におこなわないようにしてください。

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